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AT車のエンスト注意=パワステ利かず死傷事故も

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エンストというと、MT車でミスした場合に特有のものであり、AT車やCVT車であれば安心だと思っている方がほとんどでしょう。ところが、実際には年間数十件ですが、AT車のエンストは発生し、死亡事故も十数件発生しているという事実があります。

そもそも、エンストとはどのようなもので、どのような時に起こるのかすら、考えたことがない人も多いでしょう。
エンストは、「ガス欠時」「エンジントラブル時」そして下記に説明する「操作ミス時」に主に発生します。そして、MTだけではなく、ATでも操作ミスによりエンストするのです。

※関連記事:エンストとは?

以下、Yahoo!ニュースより引用。

 

AT車のエンスト注意=パワステ利かず死傷事故も―ギアや始動操作に要因・国交省

 

時事通信 5月5日(月)14時44分配信

オートマチック(AT)車で、操作ミスによりエンストしたために起きた事故やトラブルが3年間で少なくとも111件あり、12人が死傷したことが、国土交通省のまとめで分かった。パワーステアリングなどが利かなくなるのが原因とみられ、同省は対処法をまとめた映像をホームページ(HP)で公開し、注意を呼び掛けている。

国交省が2011~13年のAT車のトラブルを分析したところ、エンジンが止まりブレーキやハンドルに異常が生じたケースは111件あった。

死傷事故が8件あり、エンストにより道路脇の崖から車が転落するなどし、1人が死亡、11人が負傷した。ブレーキを利きやすくする機能やパワステが、エンストで利かなくなったことが原因とみられる。

111件のほとんどは坂道で発生。うち40件はギアの操作ミスによるエンストだった。ギアをバックに入れたまま坂道を前向きに下るなど、走る向きとギアが合っていないと、負荷がかかりエンストする。

押しボタンでエンジンを始動する車でも、エンジンをかけずに坂道を走行したトラブルが40件あった。ブレーキを踏むなどしてボタンを押すと始動するが、ボタン操作だけでも警告灯やカーナビ画面が点灯するため、始動したと勘違いしたとみられる。

国交省の担当者は「レンタカーなど慣れない車種に乗るときは、操作を確認するように」と警告。エンストした場合、ブレーキを普段より強く踏んで止まるようアドバイスしている。

 

このように、主に坂道などの傾斜がある場所でエンストが発生しやすい傾向にあります。車が傾斜で、惰性により動く方向と、ギアポジションを一致させるようにすることが大切です。また、短い急坂を下る際のコツですが、DやRに入れると駆動力が強く、下りで急な走行になってしまう恐れがある場合は、N(ニュートラル)に入れて、ブレーキに専念する方法が有効です。

※関連記事:エンストとは?


運転中にイラっと来たときの対処法

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mental-l.jpg長い時間運転していると、周囲を走る多くの車と絡むことになります。並走したり、追い抜いたり、追従したりと、常に周囲の車に気を使って運転するのが普通です。このように、何台もの車と相互に注意を払う訳ですが、中にはうまく呼吸が合わなかったり、むしろ身勝手な運転をされることによって、気持ちを乱されることもあるでしょう。大抵は、自分の運転のペースを乱されると、気持ちも乱されてイラっとしてしまいがちです。

このようなイラっとした心理状態は、要注意です。怒りや不安、焦りといったネガティブな心理要素は、運転に悪影響を及ぼすことが分かっているからです。こうした心理が無謀な運転や、漫然運転を招き、重大な事故へとつながりかねないのです。とはいえ、運転している以上、誰でもある程度はイラっとする場面があるもの。

では、運転中にイラっとしたらどうしらた良いのでしょうか。まずは、下記の記事をご覧下さい。

 



やり場のない怒りには「6秒ルール」を適用せよ!
引用元- 2016年8月18日 All About

理不尽なことをぶつけてくる上司や、常識外の数字を提示する取引先、何度言っても遅刻をやめない部下など、仕事をしているとやり場のない怒りに襲われることがありますよね。

そんな時、あなたはどうやって対応していますか?

もし、あなたが自身の怒りに任せて上司や部下、取引先にストレートな感情をぶつけているとしたら、ビジネスマンとしてマイナスを呼ぶ行為になりかねません。

やり場のない怒りに襲われた時は「6秒」だけ我慢してみましょう。人間の怒りの感情が持続するのは最長6秒間と言われています。つまり、この6秒を乗り切れば人は次第に冷静になれるというワケ。

「6秒」の過ごし方としては、

1.昨日の自分の行動を朝から思い返してみる
2.目の前にある物の数を心の中で数える
3.好きな映画のタイトルを思い出す……など。

ここで気を付けたいのは「怒るな、怒るな」と感情を抑えようとするのではなく、怒りの感情と全く関係のないことをイメージすること。

6秒を乗り切れたら深く息を吸い深呼吸して次の展開を考えましょう。頭に血がのぼったとき、6秒をどう過ごすかであなたのビジネスマンとしての評価が大きく変わるかもしれません。

【演劇ガイド:上村 由紀子】


 

この記事からも分かるように、やり場のない怒りに襲われた場合は、まず最初に自分を客観視することが非常に大切です。「自分はいま怒っているな」と自分で認識することです。このように自己認識できないと、怒りから逃れる糸口が見つけられません。自分の怒りを自己認識できたら、その感情には実害がないことを頭の中で確認します。

例えば、自分の車の前に割り込みをしてきた車があるとします。ギリギリのタイミングで幅寄せしてくるかのように危険な運転で、あなたのハンドル操作で回避しなかったら接触したかも知れません。こうなると、ヒヤッとした直後に「何やってるんだ!なんて運転するんだ!」と怒りに襲われるのではないでしょうか。しかし、自分が怒っていると自己認識したうえで、冷静に状況を分析してみましょう。確かに相手は乱暴な運転をして、自分がそれに巻き込まれるところでした。しかし、あなたの操作によって、事故は起こらずに回避できました。つまり、自分自身の身に迫る危機は、現時点では「何も無い」のです。残っているこの「怒り」に関しては、自分の頭の中にある虚像であって、それをいつまでも持ち続けるのか、いますぐに消し去るのかは、あなた次第だということです。

身に迫る危機が今現在はないにも関わらず、いつまでも怒りの感情に支配され続けるのは無駄です。余計なエネルギーを使ってしまいますし、危険な運転への引き金になり兼ねません。「何とか相手に仕返ししてやろう」などという考えが浮かぶかも知れませんが、それではその相手と同じ土俵に上がることになってしまいます。このような負の感情は、過去のものにしてしまうのが一番です。考えてみてください。子供のころに友達と喧嘩し、その時とても怒っていたことを思い出したとしましょう。その時の怒りというものは、今現在の自分自身の生命を脅かすようなものでは全くありません。むしろ、今まで忘れていて全く問題なく過ごしていた訳です。これと同じで、数秒前に発生した「怒り」という感情も、さっさと過去のものにしてしまえば良い訳です。

そのためには、記事のように、まったく関係のない記憶をたどったりして、まったく関係のない感情に移行するのが有効です。怒りを覚えた出来事とは、まったく無関係のことに意識が向くと、その感情を忘れるのも早くなります。そして、おすすめなのは、強制的に意識を他へと向けるために、生理的な接触を用いることです。例えば次のようなものが有効です。

  • 飲み物をひとくち口にする
  • ガムや飴などを口に入れる
  • アロマなどのにおいを嗅ぐ
  • 触り心地の良い生地などを触る

このような生理的な接触を受けると、「怒り」に支配されていた脳は、すぐに次のことに意識を集中させます。煙草を吸う人は煙草でも良いかも知れません。とにかく、強い感情に支配される前に、冷静を取り戻すための手がかりを用意しておくと良いでしょう。

統計にはありませんが、おそらく事故の発生件数のうち高い割合で、いつもとは異なる「ネガティブな心理状態」に陥っていたことが根本原因である事故が発生しています。一時の感情に流されて、一生を台無しにしないためにも、ぜひ感情をコントロールする術を学んでみてはいかがでしょうか。

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山道でのAT車のエンジンブレーキ

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会員の方から寄せられた運転操作のご質問より、「AT車のエンジンブレーキ」についてご紹介します。

 Shift-UP Clubの運転教材をお読み頂いた方へは、メールによる運転操作のご質問にお答えしております。ぜひご利用ください。

Q 質問


AT車のエンジンブレーキの活用について伺いたいことがございます。

先日、山道を運転しました。
帰りは長い下り坂が延々と続きましたので、積極的にシフトダウンをして2(セカンド)レンジで走っていました。
しかし、2(セカンド)レンジにしてもスピードが出ているように感じ、急カーブでブレーキをたまに踏んだりしていました。
これでは、ブレーキが利かなくなってしまうと感じ、結局は、ブレーキで十分減速したうえで、L(ロー)レンジに入れて、アクセルを踏んだりしつつ、下っていきました。

1) 2(セカンド)レンジにしてもスピードが出てしまう、しかしL(ロー)レンジだと減速しすぎてしまう場合は、どのような感じで走行すればよいのでしょうか?

2)速度はそのままで、2(セカンド)レンジからL(ロー)レンジにシフトダウンする場合は、どのような感じでシフトダウン・アクセル操作を行えばよいのでしょうか?

 (以下略)

 

回答:

山道の長い下り坂を走行し、エンジンブレーキを活用したものの、2レンジと1レンジで迷ってしまうことがあったのですね。確かに、下り坂ではどんどんスピードが増してしまいますし、かといって最も低い1レンジでは、ギアを入れにくいという問題があります。

しかし、結論から言えば、そこまで神経質にエンジンブレーキの活用を考える必要はありません。

概ね1980年代以前の車では、ブレーキの容量が低く、なおかつATも乗用車に普及してからさほど時間が経っていないこともあって、ブレーキへの負担が高く、常にブレーキのフェードを気にする必要がありました。ところが、現在の車ではブレーキ容量も十分で、熱対策も進み、AT自体も進化しています。よほど高速からのフルブレーキングを、何度も繰り返すようなことをしなければ、山道の下りとはいえ一般道でブレーキがフェードする心配はありません。もしブレーキに問題が発生してしまうことがあるとしたら、運転の仕方ではなく、ブレーキフルードの劣化が原因であることが大半です。ブレーキフルードの劣化は、沸騰によるべーパーロック現象を招き、ペダルの踏みごたえがなくなる恐れがあります。ブレーキ自体はこのように進化しているため、近年の車ではプリウス等のように1レンジや2レンジなどが無い車も増えています。

なお、エンジンブレーキを活用したい場合は、2レンジまでで十分です。それでも速度が増してしまう分は、フットブレーキを使って速度を調節していきます。1レンジを使うケースは滅多にありませんが、急な上り坂をゆっくり進みたい場合など、特殊な場面に限られます。そのため、間違ってレバーが入らないように1レンジだけボタンを押して入れるようになっている車が多くなっています。

<<続きはShift-UP Club会員サイトにてご紹介しています>>

▼MT車専用サイト
教習所では教えない[MT車を 3日 で完全攻略する裏技]

mt_coverpage1.jpg mt車攻略マニュアル

MT車・AT車に関するこちらの記事も合わせてお読み下さい。

低いギヤほどエンジンブレーキが利くわけ

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AT車で、エンジンブレーキを活用する方法を習うとき、2レンジなどに入れることを教わった方も多いはずです。そのためか、エンジンブレーキを使うこと、イコール、ギアポジションを変えることだと思っている方が多いようです。

しかし、これは違います。AT車であっても、MT車であっても、エンジンブレーキを活用するための操作は、「アクセルペダルを緩める」ことです。ただ、アクセルペダルを緩めたときのエンジンブレーキの利きが、低いギアであるほど大きいということです。

詳しくみていきましょう。下記の記事をご覧ください。

 



エンジンの特性が生む「エンジンブレーキ」
  ~なぜ低いギヤほど利くのか!?~

制動にかかわるブレーキシステムとは別に、エンジンという言葉が入ったエンジンブレーキがある。しかし、この言葉を教習所以来、すっかり忘れている人が多い。じつはエンジンが本来的に備えた制動を助ける特性であり、低いギヤほど効果十分。そのしくみをここにあらためて明かす!

●仕方なく回されるエンジン、このときエンブレが・・・!?
ブレーキには主ブレーキと駐車ブレーキがあることを前項で説明した(引用者注:省略)が、ブレーキという言葉はほかにも聞いたことがことがあるはずだ。えっない!?そんなことはありません。エンジンブレーキという単語があるじゃないか。

思い出してみよう。きっとみなさんも、自動車教習所で「下り坂ではエンジンブレーキを併用しましょう」などと教えられたはずだ。そして、ごく当たり前のことに思えても、意外に何のことか知らない人も多いのがこのエンジンブレーキ。会話では「エンブレを使う」などと表現されたりするが、存外に、どういったものか知らない。

エンジンブレーキとは、制動を専門的に行うブレーキシステムとは異なるもので、とくに目に見えて装備されているものではない。いってみれば、エンジンが本来的に備えている制動を手助けする特性である。

非常に簡単に表現すると、クルマのエンジンとは、シリンダー内に送られた空気とガソリンの混合気が爆発してピストンを勢いよく押し下げ、その往復運動をクランクによって回転運動に変えている。エンジン内部は、みずからグルグルと回ってその回転力をタイヤに伝えて車を走らせている。

当然ながら、アクセルを踏み込んでいる状態では、エンジンはみずからがんばって高回転で回っているが、いったんアクセルから足を離してしまうと、エンジンは回転を下げてしまう。

ところが、アクセルを離しただけではクルマは惰性で走っているからエンジンも回らざるをえない。回りたくなくても、タイヤの回転によって仕方なく回されている状態だ。

このとき、往復しているピストンは高回転で勢いよく動く力がないためにたんなる抵抗のカタマリになってしまう。この抵抗がクルマを減速するをするために「エンジンブレーキ」と呼ばれるのだ。

●ギアが低いほど効きめあり、だから急坂では2・3速を

トランスミッションのギアが低ければ低いほど、タイヤが1回転するたびにピストンが上下する回数が多くなる、だから抵抗も増える。つまり、より強いエンブレを利かせたければ、低いギアに落とせばいいということになる。

急な下り坂にある「3速、2速ギヤを使って下りましょう」という看板は、こういう意図があるのだ。

もちろん、マニュアルトランスミッション車なら、クラッチを切ればエンジンとタイヤの駆動が切り離されるため、エンブレは利かない。

ひと昔前、ブレーキ性能が現在ほど高くなかったころは、下り坂で連続してブレーキをかけると、たちまちフェード現象が発生してしまうから、エンジンブレーキを併用することでブレーキの負担を減らすという狙いがあった。もちろん現代のクルマでも有効ではあるが、ブレーキ性能が格段に向上した昨今では、坂道を下ったぐらいではまずフェードしない。

絶対に必要という訳ではないが、使えばなお安心というのがエンジンブレーキ。保険的な意味合いで覚えておきたい。

*AT車の2速・3速といったギヤは、最近ではほとんどエンジンブレーキ専用ともいえる。
*ブレーキ性能が飛躍的に向上した今、エンジンブレーキは絶対に必要という訳ではないが、急坂の続く山道などでは出番がある。

引用元:「足回りの達人」別冊ベストカー・ガイド


 

エンジンブレーキとはその名の通り、エンジンが十分に回らないことによるブレーキです。例えば、船舶などでは、小型船でも水による抵抗が非常に大きいため、エンジンの出力が弱まってしまうと、それだけで止まってしまいます。このため、ブレーキという装置はなく、車でいうアクセルを戻すことがブレーキの役割になっています。

車のエンジンブレーキもこれと基本的には同じ考え方です。アクセルを緩めるということは、さほど回っていないエンジンそのものが抵抗となって、速度が落ちていきます。ただ、車というのは走行抵抗が比較的小さいですし、AT車では燃費向上のため、アクセルを緩めてもなるべく惰性走行に近い形で、少しでも長く走ろうとします。そのため、常に高いギアをキープして、惰性走行の距離を伸ばそうとする制御となっているのです。これを意図的にODオフや3、2といったギアポジションにすることで、よりエンジンの回転抵抗が大きくなるようにすると、エンジンブレーキがより利くようになるということです。

なお、ロックアップ機能がついたAT車では、アクセルペダルの操作によってそのままのギアでもエンジンブレーキをよく利かせた走行ができる場合があります。

関連記事:

かっくんブレーキは何が悪い?

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教習所でのブレーキ・カックンブレーキとは
車を停止させる瞬間に、ガクンという急激な揺り戻しが発生することを、俗にカックンブレーキなどと言います。ブレーキを掛けると車は基本的に「前のめり」の姿勢になります。ブレーキを強く掛けるほど、この姿勢は顕著になります。そして、車は完全に停止させると、車の姿勢がフラット、つまり地面と平行になります。この姿勢変化がいわゆる「揺り戻し」ですが、この揺り戻しの速度が急になってしまうと「カックンブレーキ」になります。したがって、強いブレーキを掛けた時ほど、カックンブレーキの衝撃も大きくなります。
カックンブレーキとは?


・何度もカックンブレーキが続くと?
「カックンブレーキであっても、事故さえ起こさなければ問題ないじゃないか」と考える人もいるかも知れません。確かに、一人で運転している分には、何も気にならないかも知れません。しかし、もし同乗者がいれば気をつけた方が良いでしょう。

赤信号で停止する度に、このようなカックンブレーキが続けられると、同乗者はたまったものではありません。一般的に、(同乗者が)自分のイメージと異なる動きが続くと、車酔いにつながると言われます。そして、その動きの変化が大きいほど車酔いにつながりやすいのです。カックンブレーキは、まさにこの大きな動きの変化となりますので、車酔いしやすい人の場合は、短距離でも酔ってしまうでしょう。

他方で、サスペンションや足回りの消耗を早める恐れもあります。急激な車体の姿勢変化は、足回りと呼ばれる一連のパーツで機械的(一部電子的)に制御されています。したがって、大きな姿勢変化を日常的に繰り返していると、そうでない車よりも当然、消耗が早まると考えられます。同乗者へのいたわり、車へのいたわりという面で、カックンブレーキにならないよう気をつけましょう。


・なぜ下手だと言われがちなの?
車の運転においては、(二種免許でなくても)同乗者が車酔いしてしまうような急な動きは、「運転が下手だ」とされがちです。車酔いまでいかなくても、同乗者が不快に感じるような揺れは、できる限り避けるのがドライバーの務めです。

教習所では、「急発進、急ハンドルは避けましょう」と習うはずです。そして、カックンブレーキは、方向性が異なるだけで、急発進、急ハンドルと本質的に同じなのです。急発進、急ハンドルをするドライバーは決して上手だと言われないのと同様に、毎回カックンブレーキで停止する人は上手だとは言われません。


・どのように気を付ければ良いの?
カックンブレーキをなくすようにするには、まず「Gを意識した運転」を心がける必要があります。車の運転においてしばしば「G」という言葉が使われますが、荷重変化のことを指すことが一般的です。正確には、加速度変化のことを示します。

タイヤがついた乗り物には、基本的にこの「G」と、もうひとつ「摩擦円」という概念がついて回り、Shift-UP Clubの各教材でも重点的に解説しています。特にGという概念をきちんと理解し、自分の運転に反映させることが、上手な運転の秘訣です。これは、従来の車のみならず、電気自動車であろうが、ハイブリッド車であろうが、燃料電池車であろうが同じです。タイヤで走る乗り物である限り、この概念からは逃れられません。また、特にMT車においては、変速時のスムーズさに密接に関わってきますので、「MT車攻略マニュアル」「公道に応用するスポーツドライビング」等で学ぶことをお勧めします。

簡単にイメージできる方法としては、助手席の同乗者がコックリ、コックリと居眠りしている状況を思い浮かべます。その同乗者の方の「頭」は、アクセルやブレーキ、ハンドルといった操作をする度に、グルグルと動くはずです。この同乗者の頭がスムーズに動くように気を付けて運転してみましょう。

先に触れたように、Gとは摩擦円という概念と密接に結びついており、特にカーブの多い山道などでは、この一連の概念への理解があるかないかが、運転に如実に現れます。上手で丁寧な運転には欠かせない概念ですし、運転というものは、ひとたび独自の癖がついてしまうとなかなか矯正できないものです。したがって、なるべく早い段階で体系的に学習することをお勧めします。

カーシェアリングの落とし穴~意外なデメリット~

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●車の維持費節約の決め手になるか?

マイカーの代替として、カーシェアリングは使えるのかどうか。車の維持費が重くのしかかる現在、マイカーを手放してカーシェアリングにしてみよう、と考えている方もいるのではないでしょうか。

しかし、残念ながら現段階ではカーシェアリングは、マイカーの代替えにはなり得ません。実際に使ってみないと分からない、次のような事例を見てみましょう。

5月某日、晴天の東京都内。今回、カーシェアリングでのテストドライブを担当してもらったのは、50代のBさん(男性)です。カーシェアリングは昨年より2回だけ利用したことがあり、今回はBさんが加盟しているのとは異なる会社のカーシェアリング大手に、短期的に加入してもらいレポートを依頼しました。

 


 

●痛恨のタップミス。ミスは補償されません。

 

朝の10:50。テストドライブしてもらうカーシェアリングがあるパーキングまではやや遠く、電車で30分ほど。スマートフォンを使って、電車内で車両を予約してもらいました。幸い、空き車両は2台。ヴィッツとアクアが選択できました。今回はアクアをチョイス。そして、時間と保険オプションを選択し、予約完了。ここまでは非常に順調に思えました。

ところが、予約の確認メールをBさんが読み終わったところで、一言。「あ、しまった。」なぜか、開始時間が11時ちょうどになっていたのです。Bさんとしては、余裕を持って12時にしたつもりが、スマートフォンの時間選択欄が小さく、タップミスしてしまっていたようなのです。

ここで、慌てて予約サイトにログインし直しました。ところが、既に時間は11時を経過。予約の「終了」時間変更はできるものの、「開始」時間を変更することはできなくなっていました。何度操作しても同じです。仕方なくコールセンターに電話しようとしたものの、カードに書いてある電話番号では「こちらは事故・トラブル専用ダイヤルですので、予約に関してはおかけ直しください」との案内。知らされた番号にダイヤルし直すと、なんと携帯からは掛けられない番号でした(公衆電話からは可能)。電車の中からはどうにもできない状況だったため、そのまま30分ほど電車に揺られてとりあえず現地へ向かいました。

予約した車両は、カーシェアリングのスペースですぐに見つかりました。手順に従い車を出して、早速テストドライブ。ナビ画面や車内音声での案内があるため、手順についての心配はないものの、時間に対してはナーバスになってしまいます。運転し始めて15分もしないうちに「返却時間まで30です。遅れないよう返却して下さい。」という旨の音声ガイドが流れました。返却こそ遅れずに済みましたが、料金の方は間違えて予約した11時からしっかりと課金されていました。たかだか千円弱ですが、ガックリと落ち込むBさん。今回は遅れたもののきちんと乗ったので問題ありませんでしたが、乗らずに予約時間が終わってしまったり、問題ありと会社側から判断された場合「ペナルティ」もあるようです。

Bさんが教訓として教えてくれたことは次の通りです


  • 終了時間は変更したり延長したりすることができるが、開始時間は絶対に間違えたらダメ
  • スマートフォンなど小さな画面でも、貸出場所、車種、時間は何度も確認すること
  • スマートフォンは忘れない、充電を欠かさないこと

 


 

 

意外な盲点ですが、「スマホ間違いでのキャンセルは不可」「スマートフォンを忘れるとほとんど何もできない」という落とし穴がありました。カーシェアリングという性質上、たまにしか使わないという方が多いのではないかと思うのですが、そのような人ほど予約・変更・キャンセルに戸惑うことと思います。電話も携帯では使えません。まして、やや高齢の方で、デジタル端末に不慣れな方にとってはほとんど無理でしょう。これはカーシェアリング大手の会社での現状です。さらに、返却時間へのプレッシャーがかなり感じられます。

このような状況から、誰でも「カーシェアリングさえあれば、マイカーはいらない」とは残念ながら言えません。免許取り立ての方の、短期的な練習であったり、年に1度の仲間とのドライブ旅行であったり、用途は限られるでしょう。

上記の事例で、Bさんは事実として、結構ショックを受けていましたが、カーシェアリングの会社側の運営としては何も悪くはありません。確認画面も何度も設けていますし、投稿されたデータを機械的に受付したまでです。時間へのプレッシャーも、多数の他の契約者たちへ迷惑を掛けないという観点からは、当たり前のものです。しかし、このような車の使い方に関する「ルールとマナー」に縛られるというのは、マイカーではありえません。使用時間はもちろん、いつどこで使っても、車内で煙草を吸おうとも、カー用品を設置しようとも、オーナーの自由です。こうした意味で、初心者期間にカーシェアリングで慣れたら、マイカー購入を検討することをおすすめします。

なぜ左折の巻き込み確認は直前でないといけないのか

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今回は、左折時の巻き込み確認のタイミングについてみてみたいと思います。

交差点で左折する場合、教習所では次のように習います。


  1. ルームミラーで、後続車など後方の周囲を確認する
  2. 左サイドミラーで、二輪車や自転車などの有無を確認する
  3. 目視で左後方を見て、巻き込みの危険がないかを確認する

しかし、実際に左折時に巻き込みについての注意を払っているドライバーは約三割に過ぎないそうです。

 


 

教習所では、左折ごとに確認するだけでなく、ルームミラー、サイドミラー、直接目視の三種の確認をすることが、路上だけでなく教習所内を運転する仮免許試験でももとめられる。しかし、公道で左折直前に二種類以上の確認方法をするか、あるいは同じ方法で二回以上する複数回の確認をした者がどれだけいるのだろうか。私の調査では、確認を履行した者のなかでそのような複数確認をしたのは約三割であった。

引用元:事故と心理/中公新書

 


 

そして、3の「目視による巻き込み確認」ですが、これはタイミングが非常に大切です。

いつ巻き込み確認するべきかといえば、それは

「左折する直前」

です。


交差点では、その形状にもよりますが、巻き込んでしまう対象は大きく2種類あると皆さんは考えていると思います。

1つ目は、車道の左側を走る、バイクや自転車。これは車と並走していますので、比較的認知しやすいものです。ただし、完全に死角に入ってしまうと見逃すこともありますので、注意が必要です。またバイクの場合は、左から追い越そうとすることもありますので、ミラーだけに頼るのは、やはり危険です。

2つ目は、歩道を走る自転車や歩行者です。歩道はたいていガードレールやガードバーなどによって車道とは分離されていて、ドライバーからは、やや見えにくい場合があります。特に歩道に生垣や植樹がある場合は、子供の頭がギリギリ見える程度だったりして、横断歩道に出てから自転車に気づく、ということもあります。

そして、注意すべきはこれら2つではない、第三のレアケースです。次のイラストをご覧ください。

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車道を走る自転車(上記の1つ目)は、しっかりとミラーによって巻き込まないように距離をとることができまいた。歩道にも自転車や歩行者はなく、左側には巻き込むような危険はないはずでした。しかし、いざ左折をしてみると、自転車が突然飛び出してきたのです。

この図で分かる通り、車道からは隠れた部分に、住宅の駐輪場があり、そこから、青信号を見た自転車が横断歩道を渡り始めていたのです。自転車からすれば、青信号で直進をしただけなのですが、車からすると、来ないはずの左からの追い越し二輪車が突然現れたように感じた訳です。

このようなケースは珍しいものですが、決してない訳ではありません。住宅の駐輪場ではなくても、塀や建物に隠れたところから、自転車やバイクが出てくる構造になっている交差点は複数存在します。

こうした危険を回避するには、巻き込み確認を慣行することと、そのタイミングを工夫することが必要です。

つまり、


  • どんな時でも左折時は巻き込み確認を行うこと
  • 巻き込み確認は、左折する(ハンドルを切る)直前に行うこと

 

この2点を習慣づけることで、左折時の事故を防ぐことが可能なのです。
そして、よくある間違いとして、「ハンドルを切りながら巻き込み確認をする」というのはダメです。安全確認が、手順として形骸化してしまうと、このように、「とりあえずやれば良い」となってしまいがちです。しかし、これでは巻き込み事故を防ぐことはできません。あくまで、巻き込み確認の目視が先。そして、安全だった場合のみ、ハンドルを左に切り始めるようにしましょう。

安全確認の習慣化がまだできていない方は、ぜひこの機会に自分の運転を振り返ってみましょう。

 

●関連記事

ながらスマホ運転の原因とは?

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リスク補償説という言葉をご存じでしょうか。

まるで、生物のホメオスタシス理論(生物が一定の状態、恒常性を保とうとすること)のように、リスクというものはトータルで見ると一定になるという考え方です。

車の運転でいえば、車の技術が発達し、運転がラクになればなるほど、ドライバーは危険な行為をしても平気になってしまうということです。

例えば、AT車が登場して以来、シフト操作から解放された左手を使って、運転とは関係のない動作をするようになったと考える専門家がいます。例えば、走行中にも関わらず、おにぎりやハンバーガーを手にする人が目に見えて増えているというのです。近年に当てはめて言えば、携帯電話やスマートフォンを片手に、運転するといったところでしょうか。「ながらスマホ」の危険性は、至る所で指摘されています。

確かに、昔は両手両足を使ってペダル・ギア・ハンドルを操作し、オーバーヒートしないよう水温にも気を配り、ウインドウが曇らないように窓を開け閉めしたりと、運転に精一杯の注意力が必要とされていました。それが、現代の車は、片手片足で運転できるようになり半自動運転も可能。故障も滅多に起こらず、ドライバーの負担は大幅に減っています。それに反比例するように、ドライバーは車内で、運転以外のことにいそしむようになったようです。

人間は、あまりにも単調で、やることが少なくなってくると、自然と意識レベルが低下するそうです。高速道路などのように、視覚的・感覚的な刺激が少ないところを運転するときは、ラジオを聴くなどして、ある程度は脳に負荷を掛けて意識レベル下げないことが有効だ、というアメリカの研究もあります。

このような視点から心配されるのは、現在開発が急がれている自動運転レベルが進んだ際の、ドライバーの生体です。多くの自動車メーカーは、自動運転と手動運転を切り替える方式、つまり、自動運転からドライバーへと引き渡しが必要な車を想定しています。最初から人間が手動で運転している分には連続性があるため大きな問題はありません。しかし、自動運転の間、手持ち無沙汰のドライバーは何かしらの負荷を掛けておかない限り、意識レベルの低下が起こります。この状態で、急に運転を変わるのは大変危険です。

航空機の例ですが、英国の民間航空機の操縦士の半数以上が、操縦中にコクピット内で居眠りをした経験を持っていることが、調査で分かったそうです。何年もの厳しいトレーニングを受けた操縦士でさえも、この状態です。ましてや、車の一般ドライバーが、自動運転状態からハンドルを受け渡されるのは相当に難しいのではないでしょうか。

さらに、リスク補償説に乗っ取って考えれば、新たな技術が開発されるのに従い、負の面の危険性もクローズアップされることが考えられます。例えば、自動運転を狙ったいたずらが発生したり、悪意を持ってハッキングされる危険性もかなり高いでしょう。一説には、完全自動運転車を初めて実社会で使うのはテロ組織だという見方もあります。

こうした技術革新の一方で、旧車をレストアしながら乗るという、ある種懐古主義的な文化も各地に存在し、このような車も含め公道ではあらゆる交通が交差しています。いずれにしても、自動車は人間が使うツールである以上、人間を第一に考えた設計を望みたいものです。ユーザーは決して技術の展覧会としての車を求めているわけではなく、安心、安全で時には趣味性も兼ね備えた道具を求めているはずです。



MT車の練習にお勧めの車種~トヨタ86後期

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スポーティな車で、MTの設定もあるクーペとして高い人気を誇るトヨタ86。その兄弟車であるBRZとともに、マイナーチェンジを果たしました。

0286.jpg ●外装
  フロント、リアともにコンビランプのデザインが変更になりました。ライトがLEDに変更されたのに合わせて、流行を取り入れた意匠となりました。フロントスポイラーの形状も変更。フォグランプ部分にはフィンがついて、より空力を最適化していることが分かります。全体のデザインは従来のものと大きく変わりませんが、細かいパーツで最適化を図ったマイナーチェンジです。

●内装
内装は大きく変わりありませんが、オーディオなど操作系の一部と、シート素材などが変更になったようです。スバルではおなじみのアルカンターラを採用しています。スポーツカーらしい、シックでシンプルな雰囲気はそのまま継承されています。

●エンジン・走行性能

0186.jpg エンジンには大きな変更はないようですが、サスペンションや吸排気系に手が入れられているようです。MTモデルでは、僅かに馬力がアップしているようですが、実際に運転してみるとまず気づくのは、低速でのトルク感です。車重はほとんど変わっていないにも関わらず、出だしが非常に良くなっており、街乗りでの快適感は確実にアップしています。このような車ではサーキットを走行する時間よりも、街乗りで使う時間の方がほとんどでしょうから、これはとても好ましい変更ではないでしょうか。

 

NAエンジンらしく、アクセルペダルの踏み具合からタイムラグなくリニアに反応する加速感は、よりこの車のキャラクターを色濃く表現しています。FRですから、もちろんサーキットでの走行シーンでも有効であるはず。低速コーナーでの脱出速度、ひいては続くストレートでの伸びも良くなっていることでしょう。

またヒルスタートコントロール(坂道発進で下がらないようにしてくれる機能)も追加されていますので、まだMTに十分馴染めていない方でも、安心してMTを選べるのもうれしいポイントです。

 

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すっかりスポーティカーの定番となったトヨタ86/スバルBRZ。全体のデザインこそ大きく変わりませんが、細かい改良を重ねて、より速く、より乗りやすく進化しています。運転は楽しいものだ、と実感できる、現在では数少ない車ですので、免許を取得して初めてのマイカーを探している方にはお勧めできる車種です。

MT車個別練習レポート(半クラッチ・シフトダウン)

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Shift-UP Clubでは、教材購入者および会員の方に対して、直接お会いしてのサポートも行っております。

「教材で分かりにくい点を解決したい」「直接運転を評価してもらいたい」「就職を控えていて早く覚えたい」など、運転を上達させるうえでのニーズにお応えします。

メニューも「半クラッチ重点チェック」「車庫入れ重点チェック」「AT車でキビキビ運転」など複数用意しております。

せっかく免許を取っても、練習する機会が少ないと、徐々に運転の仕方を忘れて、その結果ペーパードライバーになってしまうことがあります。練習する車がない方には、クラブ所有の車を使って練習していただくことも可能です(AT/MT)。教材を購入される方は、これらのメニューもご検討ください。お問合せに応じて実施いたします。


★関連記事


 

●MT車の苦手箇所が、数回の練習でみるみる上達
半クラッチ・坂道発進・シフトダウンの練習風景
秋空の元、都内某所にてShift-UP Club会員のYさんに、実地サポートを行いました。AT車で約9年間、MT車に乗り換えてからは約5年間の運転経験があるというYさん。今回行っていただいたメニューは、「半クラッチ重点チェック」「シフトダウン体験コース」の2つです。坂道発進でのミスをなくしたいという点と、いつでもシフトダウンを自在にできるように練習したいという点が目標となります。
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まずは、発進時に「かなめ」となる半クラッチの確認です。坂道発進は誰でも緊張して失敗の確率が上がりがちですが、実は練習自体は平地で全て行うことが可能です。Shift-UP Clubで提唱している「半クラッチ3つのポイント」のうち、1の操作の速さを身につける練習と、2を慣行する習慣をつけることで、どんな坂道でも失敗することなく発進できるようになります。

 

教習所では「半クラッチ」という一言だけで教わりますが、実はその中でも細分化されおり、重要なのはそのうちの一部です。まずはこの確認を10回以上、時間を掛けて行いました。この時点で、発進は半分成功したも同然です。次に、半クラッチを終わらせるタイミングです。今までは半クラッチを終わらせるタイミングについてはっきりとした基準をお持ちではありませんでしたが、今回、明確な基準をお伝えしました。この時点で発進は9割成功エンストすることは100%なくなります。普段からMT車に乗っているだけあり、数回の練習でみるみる上達されました。

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次は、いつでもシフトダウンができるようにするための練習です。クローズドな道路で、3速から2速へスムーズにシフトダウンする試みを行いました。今までは、シフトダウン時のショックを軽減するために試行錯誤されていたそうです。特にブレーキを踏みながら行う場合は、手順も複雑になり、正しい操作で練習を繰り返す必要があります。現在、このようにMT車で練習をしたり、複数人で練習をしてお互いにアドバイスし合うような機会がなかなか取れません。今回は、そのような状況でも、徐々にシフトダウンが上達していく場面に立ち会うことができました。教習所では、右左折時などに速度が落ちてから「仕方なく」シフトダウンすることしか教わりませんが、実はシフトダウンは、ドライバーの意思でいつでも自由にできます。これができるようになると、その時点で初めて、MT車の運転が「完成」します。運転する楽しさもワンランク、アップします。ところが現状では、手順が増えることになるため、教習所で十分に教えてもらえません。そこで、Shift-UP Clubでは今回のような「シフトダウン体験コース」を設けています。MT車に乗り始めた方は、ぜひ利用をご検討ください。

 


 

なお今回は、時間に余裕があったため、Gサークルの可視化体験、定常円旋回の体験なども行っていただきました。MT車に限らず、AT車やCVT車、DCT車でもワンランク上手な運転を習得するためには大切な知識ですので、こちらもご興味のある方はお問合せ下さい。

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※Gサークルの概念が分かる機材を利用しました

TPMSとは?~タイヤ空気圧監視

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TPMSの実際

関連記事:TPMS(タイヤ空気圧・温度モニタリングシステム)の勧め

 

●TPMSとは?
タイヤ空気圧監視システムの略称です。タイヤの空気圧は、月に一回の点検が推奨さられていますが、なかなかそのペースでは空気を入れられない方が多いのではないでしょうか。そこで、タイヤの空気圧を常に車内にいながら確認できる仕組みとして、TPMSというものがあります。外車の一部では、車両に標準装備されている場合もありますが、後付けでTPMS単体で購入することもできます。そして、ほとんどの車に装着することが可能で、近年のTPMSはショップに依頼しなくても自分で取り付けられるものも増えています。


●TPMSの仕組み
タイヤの空気注入口にあるキャップの代わりに、TPMS付属のセンサーをはめることで、タイヤの空気圧や内部の温度を測定します。つまり四輪すべてにセンサーが装着されることになり、そのセンサーから発せられる電波を、車内にあるモニターが受信して数値を表示する仕組みになっています。タイヤに装着するセンサーは、小型のボタン電池で駆動し、車内のモニター本体は、シガーソケットなどの車内電源によって駆動します。

●TPMSの同梱物
多数のメーカーから多くの種類の商品が発売されていますが、多くは次のような構成になっています。
・シガープラグ、取り付けレンチ、センサー、ナット類、モニター本体


●取り付け方法
大きく分けて、タイヤを外す必要のあるタイプと、キャップを交換するだけで済むタイプのものがあります。タイヤを外して装着するタイプのものは、タイヤを外したホイールの吸気口部分に直接取り付けるため、基本的にはタイヤショップなどに依頼して取り付けることになります。もう一方のキャップを交換するだけで取り付けるタイプのものは、自分でも十分に取り付け作業が可能です。主な手順としては次の通り。

  • 吸気口バルブのキャップを外す
  • 固定用のナットをバルブにさしておく
  • キャップをはめる要領で、センサーをはめる(※)
  • 固定用のナットを手前側へ回してセンサーを固定する

※センサーをはめる際、途中で空気が僅かに抜けます。しっかり奥まで回し入れてやることで、空気抜けは止まりますので、センサーはしっかりはめてナットで固定しましょう。


●設定方法
センサーで計測できるのは、製品にもよりますが、主にタイヤの空気圧とタイヤ内部温度です。したがって、主な設定項目は次の通りです。

  • 単位の設定(PSI/PERなど)
  • 空気圧の上限/下限の設定
  • 温度の上限/下限の設定

上記だけ設定してあれば、とりあえず機能します。空気圧は例えば初期設定で、上限3.0PER、下限2.0PERとなっていた場合、この数値の外へ空気圧が外れてしまうと、アラーム音やLEDの点滅などで異常を知らせてくれます。


●空気を入れる際の注意点
キャップ交換タイプのセンサーの場合、取り付けが簡単な反面、空気を充てんする際に多少気をつかう必要があります。センサーを取り外す際に、ナットも一緒に取れて紛失してしまわないよう注意したり、センサーの取り付けの際に僅かに空気が漏れてしまうため、その分を勘案して僅かに空気を多めに入れたりする必要があります。

●タイヤの点検
TPMSを導入したからといって、タイヤの点検が万全だという訳ではありません。上述の通り、TPMSで点検できるのは、主に空気圧です。法定点検でもある日常点検では、タイヤの残り溝や、ひび割れ、摩耗具合も点検項目になっています。TPMSを導入すれば、これらの残り項目は、目視だけで可能ですので、面倒がらずに必ず点検するようにしましょう。

 

簡単メンテナンス・日常点検シート

読者の声・練習会レポート

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[個別練習会レポート]
■ MT車の苦手箇所が、数回の練習でみるみる上達

今回行っていただいたメニューは、「半クラッチ重点チェック」「シフトダウン体験コース」の2つです。坂道発進でのミスをなくしたいという点と、いつでもシフトダウンを自在にできるように練習したいという点が目標となります。
詳しく
[個別練習会レポート]
■ MTのエンストを完全克服

今回はMT操作全般をやりたいという愛知県のAさん(女性)のレポートです。彼女は、現在AT車に乗っていますが、限定解除をしており、これからMT車を購入予定だとか。そこで、MT車に乗り換えるにあたり色々確認しておきたいということです。
詳しく
[個別練習会レポート]
■ 回を重ねるごとにスムーズに

教材の読者のN様に、運転アドバイス「半クラッチ重点チェック」にご参加頂きましたのでレポートします。

坂道発進に不安があって、練習をしたい。ただし近所に練習できるような坂道がないため、いずれ坂道に遭遇すると思うと、車に乗ること自体が怖く感じてしまう、というご相談です。
詳しく
[個別練習会レポート]
■ 半クラッチの正確な測り方

当日は気持ちの良い冬晴れの元、日曜日の新宿副都心の空いた道路で軽く練習をしました。1時間弱と時間が限られた中で、主に絞り込んだ課題は「半クラッチ」「微速走行」「シフトダウン」「タイヤ交換」の4つです。
詳しく
[読者訪問レポート]
■ おしゃれなMT車はお洒落な女性にぴったり

彼女が普段使いとして乗っている車がミニのクーパーS(MINI COOPER S)です。とても鮮やかな色で、小さいのにオシャレという、日本車にはなかなかない存在感が魅力的です。外観は小さいのに、お邪魔して中に乗ってみると意外と広くて、これなら長距離のドライブでも快適に過ごせそうです。普段は街乗りがほとんど、ということでしたが、この車なら遠出するのもきっと楽しそうです。
詳しく

全て見るにはこちらから

クラッチのつながるポイントに苦労~インタビューより

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MT車個別練習会に参加して下さったYさんに、MT車についてお話をお聞きしました。

AT車で約9年間、MT車に乗り換えてからは約5年間の運転経験があるということですが、教習所時代にさかのぼってのお話もお聞きできました。



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・MT車で、特に難しかったところは?

教習を受けたところではマツダのファミリアが教習車だったのですが、クラッチペダルが軽かったんです。それで、初めて自分のクルマとしてMT車を運転したときに、クラッチは重いし、つながるポイントがよく分からなくて戸惑いました。

・MT操作で失敗したときの気持ちを教えてください

エンストしてしまったときは、緊張というよりも、恥ずかしいというか、早く発車したいという気持ちが大きかったです。

・女性がMT車に乗ることについてどう思いますか

大いに良いことだと思います。もっとMTを操れる女性が増えたらいいなと思います。

・男性でAT限定が増えている現状をどう思いますか

ATにはATの良さがありますし、まったく否定はしませんが、MTにもその良さがあるので、どちらにも触れられるというのが一番良いのではないでしょうか。

・MTの方が楽しいですか?

私はMTの方が楽しいと思います。

・運転教材を読む前までは、不安はありませんでしたっか?

いくつか冊子を読ませてもらったりDVDも見たので、特に不安はありませんでした。

・何回くらい繰り返し読みましたか?

教材にもよりますが、読み物として読んだ教材は1、2回、手順を覚えるものはそれ以上繰り返して読みました。

・この教材を何かに例えるとしたら?

「教習所の教材」に代わりうるもの、だと思います。


 

確かに難しいところも多いMT車ですが、他の2ペダル車には決してない楽しさ、エンジンを使い切る実用面などがあります。MT車で教習中の方はぜひあきらめずに、免許取得を目指しましょう。当サイトでは全力でサポートさせていただきます。

 

▼MT車専用サイト
教習所では教えない[MT車を 3日 で完全攻略する裏技]

 

mt_coverpage1.jpg mt車攻略マニュアル

 

MT車・AT車に関するこちらの記事も合わせてお読み下さい。

 

アクセラ大幅改良後の1.5Lディーゼル

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マツダ車のラインナップの中で、ボリュームゾーンであるアクセラが大幅改良となりました。

サイズ感がちょうどよく、実用性も安全性も、あらゆる点でバランスの取れたこの車は、どのように変わったのでしょうか。



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●外装
鼓動デザインと呼ばれる、マツダ車に共通のデザインはそのままに、小変更が施されているようです。有料色2色は、4つの被膜で塗装。フロント部分で目立つ変更点は、LEDとなったヘッドライトでしょう。アダプティブ・LED・ヘッドライトが採用され、常にハイビームでも安心して走れるようになりました。バンパー等の空力も若干変更となっている模様です。

●内装
ダッシュボードからドア方向へのデザインが変更となった他、メーター周り、ハンドルなど細かい変更が加えられていまう。レザーパッケージは白が基調のものと、従来の黒のものとが用意され、より質感が高まっています。ヘッドアップディスプレイはカラー化されてより見やすくなりました。上級グレードでは電動パーキングブレーキも用意されています。

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●エンジン・走行性能
今回の改良での目玉は、なんといっても「Gベクタリングコントロール」がマツダで初めて採用されたことでしょう。
0.1以下という微弱なG(加速度変化)を車が感知し、エンジンの出力を細かく変化させることで、車の挙動を最適化させるという、ひと昔前では考えられなかった技術です。他社でも採用されていますが、エンジンによるコントロールではなく、各輪のブレーキによるコントロールとなっていることが多く、マツダの方法はスカイアクティブエンジンだからこその技術と言えそうです。

 

実際には、直進しているだけでも、効果が感じられます。ハンドルに落着きが増したような印象です。なお、エンジンによる制御ですので、ブレーキ時は利かないというのも特徴です。

さらに、クルーズコントロールが強化され、レーンキープも可能になりました。ただ、他社と同様、精度はいまひとつ。車線を超えようとするとハンドルに力がフィードバックされます。両手がハンドルから解放されるのはまだまだ先です。

また、標識を読み取る仕組みも登場。これも、精度と読みとり速度がもうひとつで、あくまでも参考程度といったところしょう。

 


 

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今回のアクセラは、ディーゼルエンジンのトルクと燃費のバランスが非常によく、パッケージングの実用面と所有するという趣味性を同時に満たすことができる車だと感じました。

用途を問わずに使える車ということで、お勧めできる車種ですし、MTの設定があるというのも非常にポイントが高いところです。

MT車でギアがはいりずらい原因

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SAKURAKO - TOYOTA FJ.

■このページの目次


 

●教習所でよくあるミスのひとつ

MT車で教習を受けていて、ギアが入らず失敗してしまった経験がある方はいませんか?ギアが入ったつもりでアクセルを吹かしたら、空ぶかしになってしまった。ギアが入っているつもりで発進したら、坂道で下がってしまった。このような報告はよくあります。MT車での教習にありがちなミスです。

MT車によく慣れていない状態では、どこまでシフトレバーを動かせばギアが入っているのか、よく分かっていないことが原因のひとつでもあります。MT車の運転に慣れてくると、ギアが入った状態とN(ニュートラル)の状態では、クラッチをつないだ時の動きが全く違うため、すぐに分かるようになります。


●MTのギアはATとはどう違う?

そもそも、MT車のシフトレバーは、AT車のシフトレバーとどう違うのでしょうか?これは、端的に言えばMT車は「機械式」、AT車は「電気式」ということになります。ギアそのもの、つまり歯車が複数絡み合って動いているという点ではMTもATも同じ(機械的なシステム)なのですが、ギアの変更を人間が指示する際の方法がそれぞれ、機械式、電気式と違うのです。MT車の場合は、ギアチェンジの際は、違う歯車のかみ合わせになるよう、直接手でギアの組み合わせを動かします。機械を手動で動かす方式です。一方で、AT車はレバーのところに「D」「R」などとギアポジションが書かれていますが、これはいわばスイッチです。TVのチャンネルをリモコンで変えるかのごとく、ギアポジションを電気的に変えるということです。ギアを変えたいという電気信号を受け取ると、トランスミッションは歯車のかみ合わせを機械的に動かして変速を切り替えます。


●MT車のギアの入り方は2段階?

上記で説明したような仕組みから、AT車ではギアが入りづらいということは基本的にありません。シフトレバー部が曲がってしまったという機械的な理由か、回路がショートしてしまったなどの電気的な理由がない限りは、ギアが入りづらいということはないのです。

しかし、MT車では直接ギアの機械部を(レバー経由で)手で動かすため、引っ掛かりがあったり、入りづらかったりする場合があります。例えば、停止時に1速に入れる際も、機構上2段階で入るような感覚になることがあります。つまり、ギアが入ったようで実際にはギアがかみ合っていないというケースです。ちょうど、ドアが半ドアになってしまって、きちんと閉まっていない状態に似ています。このような時は、もう少し奥までしっかりと動かしてやりましょう。


●ガチガチの緊張がミスを招く

教習中にありがちですが、手に力が入ってしまうとシフトミスを招きがちです。緊張して体がこわばってしまうという方は多いです。特にMT車の技能教習で一度でもエンストしたり、S字クランクなどで脱輪したりすると、分かりやすい「ミス」であるためか、萎縮してしまうことが多いようです。MT車のシフトノブは、先に述べたような理由から、やさしく扱わないと機械的な負担が大きくなってしまう恐れがありますし、スムーズな操作の妨げになる可能性もあります。

このような方は、シフトミスの原因を探るより先に、いかに平常心で教習を受けるかという点を念頭においた方が良いでしょう。目安として、手がガタガタと震えてしまうほど緊張してしまう方は、間違いなく力みがあります。まずはリラックスできる方策を探ってみましょう。

クルマ恐怖症に負けない、最強メンタル術


●ギアが入らなかったらどうしたら良い?

ギアが入らない場合、力いっぱいギアをねじ込もうとするのはいけません。ギアがかみ合っていないために、きちんと入っていない場合は、さらに歯車を無理やり押し込むことになりかねず、故障の恐れも出てきます。

無理に入れようとするのではなく、まずはいったんN(ニュートラル)にして、クラッチを踏みなおしてみましょう。クラッチを踏みなおすことで、ギアの噛み合わせが変わり、入りやすくなる可能性が高くなります。このとき、シフトノブを握る手はギュッと握るのではなく、軽く包むようにして、ギアを入れる方向に軽く押し当てるようにしてみましょう。


●マイカーでギアが入りずらかったら?

 教習車ではなく、マイカーでギアが以前よりも入りずらくなった場合は、故障の可能性も疑う必要があります。原因としては、複数ありますが、ギアが入りづらくなる主なものは下記の通りです。

  • ギアオイル(MTオイル)の劣化
  • シフト機構の部品の劣化(ズレなど)
  • ギアそのものの劣化(シンクロ等の関連部品含む)
  • クラッチの切れ不良

ギアが入りづらいと運転感覚が損なわれるだけでなく、危険ですので、早めに点検整備することをおすすめします。


高齢者の事故を避けるには

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龍山寺老人

2016年11月15日前後に、高齢者による交通事故が相次ぎました。高齢者ドライバーが多いのは今に始まったことではありませんが、死亡事故が短期的に多発したことで、メディアでも大々的に報道されることになりました。

原因はいろいろと考えられますが、まずひとつには、11月14日は数十年に一度のスーパームーンであったことが挙げられます。もともと、満月の日には暴走などによる交通事故件数が増えることが知られています。

原因ははっきりしていませんが、月の引力が関係していると思われ、潮の満ち引きが月齢と連動しているのと同じように、身体の70%が水分である人間にも影響を及ぼすのでしょう。特に神経系は微弱な電気信号によって成り立っているため、僅かな体液の変動も心身へ影響するものと思われます。

まして、今回は数十年に一度という、地球への接近が見られたため、影響が大きかったことをが推測されます。統計的には明らかになっていることですから、特に高齢者の方はこうした時期は不要不急の運転を控えた方が良いのかも知れません。

次に、認知機能が衰えた方でも、簡単にエンジンを掛けて発進することができてしまう車の作りにも問題があるかも知れません。自動車が今日ほどは進化していなかった昔は、ドライバーが行うべき事柄が多く、認知機能に衰えがあればそもそも乗り出すこともできませんでした。故障しやすいため、乗る前に入念にエンジンと補機類を点検しないとエンストやオーバーヒートにつながりましたし、エンジンをかけるにも燃料を手動で調整しないと、外気温によっては始動させることも困難でした。発進もクラッチとアクセルの微妙な操作が必要になるため、明確に発進するという意思がなければすぐ失敗し、失敗は必ず安全方向、つまりエンストにつながりました。

一方で現代の車は、点検いらずでエンジンスタートもボタンで一発、何もペダルを踏まずともスルスルっと動き出します。最近の車ならば、おそらく、小さな子供でも何の問題もなく発進させることができるでしょう(もちろん社会的・法的な視点を無視すれば、ですが)。

こうした点を鑑みると、免許の更新頻度を増やしたり返納を進めたりといった、高齢者から免許を取り上げる方向よりも、70歳以上は「キャブレター車に限る」や「MT車に限る」といった条件付けにするのも案としてはあり得るかもしれません。足としての車がないと生活が成り立たない地域が日本中にあります。車両を限定するだけなら、生活の足を奪うことはありませんし、もし認知機能が衰えて、キャブ車やMT車がうまく乗りこなせなくなった場合、エンストなど自分が影響を受けるミスにつながるだけです。暴走で他人に襲いかかるようなミスにはなり得ません。こうした点では、返納を進めるだけよりも実効性があるでしょう。

不幸な事故が増える前に、現実的な議論が活発になることが、喫緊の課題だと言えそうです。

アクセルとブレーキの踏み間違い事故

電動自転車を追い越す時は要注意

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電動自転車

電動自転車(電動モーター補助機能付き自転車)の普及が進んでいます。特に都市部や下町では、走っている自転車の半数とまではいきませんが、数十パーセントは電動自転車が占めるほどに一般化しました。車を持たない方の日常の足として便利になってきている反面、「過剰アシスト」による暴走が目立つようになってきました。車を運転する側としても、原付に次いで気をつけなければいけない対象となりつつありますので、その特徴を掴んでおく必要がありそうです。

まず、電動自転車は、電気で動くモーターが、特定の条件下で車輪を回転させることで、人間が漕ぐ力を助けるという、言葉の通りアシスト型の自転車です。仕組み上だけで言えば、中国などで実用化されているように、人間が漕ぐことなく完全な電動バイクとして動かすことも可能です。しかし、道交法上で自転車(軽車両)という区分を維持するために、アシストに留めているという格好です。いわば、人間の力とモーター力とから成り立つ「ハイブリッド」である訳です。

本来の、モーターによるアシストの目的は、漕ぎ出し時の転倒を防ぐこと。そして、上り坂での速度低下を防ぐこと。この2点とされていました。いずれも、非常に低速になってしまうことによる、転倒の防止というのが大義名分です。確かに、従来のいわゆるママチャリによる、子供を乗せた状態での重量オーバーによる転倒事故が相次いでいました。そして、その場面は大抵、最初の一漕ぎをするときや、坂道を登るときに集中していました。つまり、ペダルを漕ぐ力(トルク)が足りないために、横方向に転倒してしまうのです。これを解消するという目的で、足りないトルクを「アシスト」するということで生まれたのが電動自転車でした。

ところが、現在街中を走行しているシティサイクル(いわゆるママチャリタイプ)の電動自転車のほとんどが、過剰アシストになっています。速度低下を感知してアシストするだけなら問題ありません。漕ぎ出しの瞬間または坂道のみでの低速アシストとなります。しかし実際には、ペダルの踏み込みトルクの強さを感知してアシストするモデルが多いとみられ、漕ぎ出した後も力を入れてペダルを漕いでいればアシストが続いてしまいます。これによって、速度が法定の速度を超えてしまい、歩道や車道での爆走につながっています。現在は多数のメーカーが参入しているため、制御方法は一律ではありませんが、24kmを超えてのアシストは道交法に触れることになります。しかし、現状ではブレーキまで制御していませんので、24kgを超えてアシストが停止しても、重量のある車体は慣性力と人力によって速度をどんどん増していくことになります。

さて、電動自転車の大きな特徴として、その重さが挙げられます。自転車として最軽量のスポーツモデルでは8kg前後のモデルもある中、電動自転車は20kg前後のものが多いのです。これはバッテリーを積んでいる仕様上、避けられないものですが、これが仇となるシーンがありますので注意が必要です。いくら重いとはいえ、普通の速度で走行する分には安全にできています。重さを補ってあまりあるモーターによるトルクがありますし、ブレーキにもかなり余裕があります。つまり、前後のGに対してはある程度安心できます。ところが、横方向のGとなると、普通の自転車となんら変わらず、むしろ、ただの重たい自転車を人間の力のみで操舵する必要が出てしまうのです。アシストを必要とする女性や高齢者が乗ることが多いことを考えると、手の筋力や体幹だけで、重い機械を制御させるのは酷でしょう。メーカーとしては、ブレーキに容量を持たせたことで安全性を確保していると主張していますが、危険回避の際は、直線的にブレーキを掛けられる状況だけとは限りません。これは改善すべき課題です。

具体的には、歩道を走る電動自転車が、対向する自転車や歩行者とのすれ違いで呼吸が合わず、とっさに車道に出るようなシーンです。自動車を運転する側としては、電動自転車が危険回避のハンドルを切った場合、高い確率で転倒もしくは車道上でふらつくということを知っておいた方がいいでしょう。

また、モーターによるトルクというのは非常に強力で、信号停止中からの出だしの瞬発力は、10代や20代が漕ぐ普通の自転車の速さを確実に上回ります。このため、自動車で右折または左折する場合、自転車の高齢者が横断歩道で待機しているとき、見た目で判断して先に右左折しようとすると、モーターによる思わぬ発進加速で接触してしまう危険性もあります。

スポーツモデルの自転車にのるサイクリストとは異なり、ハンドサインをする人も稀ですし、歩行者感覚で道路を横断したり、路地から飛び出す可能性も十分にあります。また、一見しても外からは普通のシティサイクルなのか電動自転車なのか、車内からは判別ができない場合が多いです。従って、原付に注意を払っているのと同様に、自転車に対しても、これからは十分に注意を払って運転する必要があります。

免許取得後にお勧めの車種~日産ノートeパワー

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大型マイナーチェンジを遂げた、日産ノートの新たなグレード、ノートeパワー。東京都内の販売店で試乗させて頂きました。

普通のガソリン+CVTのグレードもありますが、トピックは何といってもハイブリッドのeパワーです。ひとくちにハイブリッドと言っても、その仕組みにはいくつかあり、最も普及しているプリウスのようなパラレル方式に馴染みがある方がほとんどでしょう。ノートeパワーは、シリーズ方式で、現状ではマイナーな方式です。端的に言えば普通のガソリン車と逆です。ふつうのガソリン車は、エンジンを動力にしてタイヤが回り、バッテリーや発電機は、電装系などの補器類の電源としての機能のみで、あくまで脇役。シリーズ方式はこの逆で、タイヤを回すメインの動力源は電気、エンジンは発電のためだけに存在し、脇役を演じています。

そのため、運転感覚も含めて、まったく従来のガソリン車やハイブリッド車とは異なる乗り味が期待できます。

 

●外装
IMG_2466.jpgマイナーチェンジとは言いながらも、フロント、リアともに大幅なデザイン変更が加えられています。フロントグリルとライトが一体になったかのよなデザインは、小ささと精悍さが同時に表現されています。オプションでLEDライトも選べますし、デザイン的にもグリルと一直線に伸びるLEDポジションライトも進化を感じさせます。タイヤはブリジストンのエコピアを履き、燃費を意識したモデルであることを印象付けます。




●内装

IMG_2463.jpgシンプルながら、マルチインフォメーションのメーターパネルや、シフト周辺とエアコン類パネルのデザインを統一させるなど、やはりどことなくフランス車を思わせるような意匠となっています。シートはホールド感もあり、ステアリングは足元のクリアランスを意識したデザイン。後部座席は分割可倒式で、長尺ものもOK。リアハッチを開けたトランク部分も使い勝手は良さそうです。後部座席は足元の広さは十分ですが、大人が3人乗るには窮屈になりそうです。リアのヘッドレストは定員分装備です。

 

●エンジン、走行性能
駆動はモーターのみであるため、基本的には電気自動車と同じフィーリングです。ただし、満充電時はモーター音とロードノイズのみであるのが、残量が少なくなるとエンジンが掛かり、一定の回転を続けるため、妙な違和感があります。他の車で慣れている方にとって、エンジン音はふつう、走行速度に応じて、うるさくなったり静かになったりするのが当たり前です。プリウスなどでもこれは同様です。しかし、このシリーズ式の場合は、発電だけにエンジンが回るため、耳に入ってくるエンジン音と、目で見える速度の変化が一致しないので、なんとなく違和感を覚えるのです。

走行モードは、ノーマル、エコ、Sと3つありますが、特徴的なのはSモードです。メーカーでは「ワンペダル・ドライブ」をうたっています。つまり、アクセルペダルの操作だけで、加速だけでなく、減速もしてしまえるというのです。

アクセルを踏みだすと、ノーマルモードよりも強めに加速トルクを感じることができます。そして、アクセルペダルをゆっくり戻すと、それだけで減速していきます。MT車のエンジンブレーキに近いのですが、違いはペダルをさらに戻した時です。アクセルペダルを完全にオフにすると、車が停止するほどしっかりと減速します。この減速の強さは、MT車で言えば2速や1速でアクセルペダルを離した時に近いものです。しかし、この車は50キロ以上で走っている時でも、アクセルペダルを離せば、ほぼ停止するまで減速します。この時、ブレーキランプも点灯します。

アクセルのみでコントロールできるのは、コントロール性という意味では良いのですが、イージードライブという意味ではやや疑問です。例えば幹線道路や高速道路などの長距離では、右足が疲れたりしたとき、踏みかえたり少し足をずらしたりして僅かなストレッチをする方も多いでしょう。ふつうのAT車やMT車ならば高いギアであるため、アクセルペダルから足を離してもほとんど空走するだけです。しかし、この車をSモードで運転していると、このようなラフな右足操作は危険でしょう。なお、エコモードでも減速の制御はSモードと同様なので、高速道路や幹線道路の巡行はノーマルモードにして運転した方が良いでしょう。

加速は電気モーターならではの強いトルクはあるのでが、1.5トン近くの重い車重のせいか、軽快感にはやや欠けます。今回のモデルは、アクアなどを強く意識して燃費重視の仕上がりになっていますが、Sモードのポテンシャルを考えると、今後登場する可能性があるノートニスモにも期待が持てます。

 

 

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ノートeパワーは、小さく、使い勝手もよく、燃費も良いということで、アクアやデミオのような小さめの車を検討している方にとっては、新たな選択肢になりそうです。

車は正しく進化していない?

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衝突回避自動ブレーキ、全車速型ACC(オートクルーズコントロール)、車線変更支援、トルクべクタリング、ABS、自動パーキング、電子モニターミラー、踏み間違い防止、ヘッドアップディスプレイ、通信式カーナビ・・・

近年の車は、電子制御化が進んでいます。
いまや、アクセル、ブレーキは極端に言えばただのスイッチでしかありませんし、ステアリングだって現在の技術ではハンドルそのものを取り払ってもコンピューター制御で動かすことは可能です。サスペンションやデフなど、これまでは難しかったメカ系のパーツも制御できるようになっています。カーナビやオーディオなどの電気製品は言うに及びません。

ところが、車が「機械」というより「電子機器」に近づくにつれて、問題点も指摘されるようになってきています。下記に引用するのは、アメリカのコンシューマーレポート誌による記事です。翻訳してご紹介します。

●オーナーが感じる最近の車の2つの欠点 衝突回避自動ブレーキ、全車速型ACC(オートクルーズコントロール)、車線変更支援、トルクべクタリング、ABS、自動パーキング、電子モニターミラー、踏み間違い防止、ヘッドアップディスプレイ、通信式カーナビコンシューマーレポートは2016年の自動車信頼性調査を発表しましたが、監査人は、オーナーやCR誌読者の間で悪い意味で話題になっている2点に着目してきました。

自動ブレーキなどの先進電子制御や、カーナビ、オーディオ、スマホ連携などを含む、いわゆる「インフォ・テインメント」に関するものが1つ。そして、もうひとつは、高燃費の8速や9速といった多段トランスミッションです。これら2つが問題を引き起こしているのです。

どちらの問題も、さほど驚きではありません。たったの10年ほどで、車はラジオ、カセットデッキ、CDプレイヤーだけ備えればよいというものではなくなりました。いまや複雑なタッチスクリーンが、カーナビからオーディアからスマホまで統合して扱うようになったのです。

ほとんどの自動車メーカーは、独自のインフォ・テインメントの仕組みを構築し、ある程度は機能しているように見えます。しかし、トラブルが少ないこれらのシステムでさえも、いかんともしがたいズレが存在します。

ビジネス・インサイダーでは、数多くのインフォ・テインメントシステムをテストしました。操作性に劣るものには、さほど時間を掛けなかった一方で、全ての欠陥を確認できるほど長期間に車両をチェックしてきたわけではありません。しかしながら、それでも問題は頻繁に確認できました。正しく機能させるのが苦痛である車種や、フリーズしてしまう車種、操作中にストレスが溜まりまくる車種などなど。

高燃費といわれるトランスミッションについては、やや趣が変わります。4速や5速といったATはもはや当たり前になった一方で、最近増えてきた7速や8速、9速もの多段トランスミッションは本当に信頼できるものでしょうか?追加されたギアやギアリングは、進化したECUでのエンジン・マネジメントとともに、より高い燃費数値をたたき出します。

――ただし、それは正しく機能したときに限ります――

近日我々は、運転中の車両における8速や9速のギアにおける動作不良を確認しました。改めて断りますが、テスト中に動作停止になるようなことはありませんでした。しかし、これらは間違いなくオーナーにとってイライラするポイントになるとみています。

これらについて不快な点は、インフォ・テインメントの開発が衰えていないことです。どんどんたくさんの新技術が「こっそり」盛り込まれている現状。この理由は、技術的に可能になったから、そして望む購入者がいるからでしょう。そして、自動車メーカーはより高燃費の車の開発へと向かい、少しでも燃料を食わない方法を開発するでしょう。特に、利率の高いピックアップトラックやSUVにおいては。

自動車メーカーは、この20年で信頼性という意味ではとても大きな進歩を遂げました。もはや、本当の意味でダメな車というのは存在しないというレベルまで来ています。

しかし、このインフォ・テインメントにおける「装備拡大競争」がはびこる限り、もしくはもっと原始的な方法で燃費を追い求めない限りは、せっかく作ってきた信頼性の高さを台無しにしてしまうリスクがあるのです。

出展 米Yahoo!ニュース

 


上記で指摘されているのは、ナビなどの操作性・信頼性と、トランスミッションの制御の甘さという2点です。しかし、これ以外にも、電子制御によって危うくなっている点は多数あるものと思われます。最近では、駆動系を電子制御するトルクベクタリングを搭載する車が多くなりましたが、中には足回りの機械的なしつけの悪さを、電子制御でカバーしているだけのものもあります。

電子制御部分というのはいわば、脳であり心臓のようなものです。今後ますます大事になることは間違いありません。しかし、いくら賢い頭脳を持っていても、それを支える身体が貧弱では、良いパフォーマンスは望めません。肉体となる機械部分をより進化させることで、それを制御する電子部分が生きてくることになる訳です。

特に、これから運転を覚えようという教習生にとっては、素の状態である、ほとんど電子制御されていない状態の車を運転する経験というのが非常に大切になります。トラブル時には、車の動きは、素の状態の機械の出来に依存するからです。飛行機のパイロットが、緊急時エンジンが停止してしまったり、電気系統がすべて途絶えてしまったときを想定して訓練するのと同じことです。しかし、残念ながら最近の教習車は、新しい電子制御の多い車種に置き換えられつつあります。免許を取得した後でも、なるべく早い段階で素の状態の車を運転する経験を持つことをお勧めします。

高齢者が乗る自転車の危険性

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自転車
高齢者の方の事故が増えています。高齢者が運転する際の事故は近年メディアでもよく取り上げられていますが、高齢者が被害者となる事故も非常に増えています。そして、高齢の方が被害者となると、死亡事故につながりやすいのが特徴です。

山間部など人口が少ない地域では車同士という形で高齢者が関係する事故が多く、都市部では歩行者対車という形の事故が多くなります。一方で、今回採り上げたいのは、都市部の下町や地方都市で多い、自転車に乗る高齢者が被害者となる事故です。

これらの地域では、車での移動が不便で、自転車が、移動手段として多く使われているのが特徴です。駐車料金が高かったり、道路が狭かったりして、車の移動が不便な地域は意外と多く存在します。こうした地域では必然的に、自転車で移動する人が増えますが、高齢者も毎日の足として自転車を使うことがよくあります。

自転車は身近であるが故に、歩行者感覚で乗る方が多く、その割にはスピードも出ますしフラフラと車道に飛び出しやすいので、自動車を運転する側としては特に注意が必要です。高齢者は、足腰が弱っていたり、視野が狭くなっていたり、聴覚が落ちていたり、筋力が落ちていたりすることがあります。こうした特性は、自転車に乗る際には次のような危険な運転になってしまいがちです。

  • 漕ぎ出しで転倒しやすい
  • 力が足りずフラフラ運転になりやすい
  • いざという時の危険回避ができないことが多い
  • 後方や側方を確認せずに進路変更しがち
  • 転倒などで怪我をすると重症化しやすい

これらの特性を見て分かる通り、自動車を運転する側からすると、小さな子供と同様に、最も注意を注ぐべき交通のひとつが、高齢者が乗る自転車です。車道を走る高齢者の自転車は、他の自転車よりも車間を開ける、無理に追い越さないという配慮が必要です。自車に気づいていない様子であっても、クラクションを鳴らすのは厳禁です。クラクションは危険を回避する場合のみに使用するという原則を守りましょう。

※参考;安全運転協会発行冊子

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